サイゼリヤのカルボナーラ、昔は半熟卵がのってたのに、今はない。これって改悪じゃないの?」
そんな声を見かけるたびに、思わず「いや、ちょっと待って」と言いたくなります。
実は私、10年以上サイゼリヤの店長をしていました。
だからこそ言えます。あれは“改悪”じゃなくて、“進化”なんです。
■ 見た目から消えた半熟卵。でも、ちゃんと入ってます
今のカルボナーラには、確かにあの“ぷるん”とした半熟卵は見えません。
でもご安心を。卵はちゃんと、ソースの中に溶け込んでいます。
最初から最後まで、コクとまろやかさがしっかり感じられるよう、
ソースに一体化することで、より“完成された味わい”に仕上がっているんです。
■ なぜ変わった?店長として痛感していた現場のリアル
現場の立場からすると、**あの半熟卵は“地雷”**でした(笑)。
調理中にうっかり割れたらアウト 再仕込みで時間がロス 原価もかさむし、お客様をお待たせするプレッシャーも… 特にランチタイムの地獄っぷりは想像以上
もう、調理中は毎回「割れないでくれ、頼む…」と心で念じながら盛り付けてました。
だから、卵をソースにあらかじめ組み込んでおくスタイルになったと聞いたときは、
「これは合理的!」「やっとか!」と正直ホッとしたんです。
■ 味も安定、提供もスピーディー。実は三方よし
この変更で、実はすごくいろんなことが良くなってます。
味の一体感と安定感が増した オペレーションがシンプルになり、提供スピードUP 卵トッピングのミスや衛生リスクも大幅に軽減
お客様にも、現場にも、会社にもメリットがある。
まさに「三方よし」の進化だったんです。
■ まとめ:見た目は変わっても、こだわりは消えてない
たしかに、半熟卵の見た目が好きだった方にとっては、少し寂しく映るかもしれません。
でも、サイゼリヤはいつだって「低価格でも、ちゃんとおいしい」を本気で考えている会社です。
だからこそ、こうした**“静かな改良”**が、現場と一体になって実行されている。
私はそれを、13年間見てきました。
「改悪じゃないの?」と思ったら、ちょっとだけ、その裏側にも目を向けてみてください。
そこには、誰かの工夫と、努力と、そして“おいしさへの執念”が、ちゃんと詰まっているんです。